「釣鐘」だらけのタイトルになってもうた・・・。
ここは大阪府大阪市中央区です。大阪城公園の少し西側には釣鐘町(つりがねちょう)という地域があって、大昔(江戸時代)には釣鐘を鳴らして時刻を知らせたということが町名の由来となっている町です。
また、由来となった鐘は大坂町中時報鐘(おおさかまちじゅうじほうしょう)と言うらしく、まるで釣鐘の中に釣鐘があるような形をしており、現在でも保存されてました。
(撮影日 2020年1月)
釣鐘屋敷跡の『大坂町中時報鐘』
釣鐘町は小さな町で、いかにも中央区らしく、ほとんどの建物が企業のビルやマンションでした。大阪城公園からほど近いけども、オフィス街の一角なので観光客は全然いなかったです。
これが大坂町中時報鐘(おおさかまちじゅうじほうしょう)です。釣鐘屋敷跡っていう建物のところにあります。あっ・・・手前のpepsi自販機は関係ないです。
緑色の旗が立っていて「大阪町中時報鐘 顕彰保存会」の文字が書かれている。
寛永11年(1634)に市内の地子銀(じしぎん)を永代免除されたみたいだ。地子銀とは土地の税金。今で言うところの固定資産税が免除ってな感じなので、大阪の人々はウキウキ気分でこの鐘楼を建てて、地子銀の永代免除の恩恵を記念したってことらしい。
そして、この鐘が町中に時刻を知らせ、それが町名の由来となっただけに大切に保存されている様子。
どうやら江戸時代の当時の鐘楼(しょうろう)は明治3年に撤去されたらしい。ちなみに「鐘楼」ってのは、釣鐘を含む建物(お堂)全体のことやね。
昔の鐘楼がどんななのかは知りませんが、現在の鐘楼は鐘を模したような屋根をしていて、まるで釣鐘の中に釣鐘があるような光景になっちゃってる。
まあ、これはこれで釣鐘町の名にふさわしいシンボルとなってますね。
つるされてる鐘じたいは、江戸時代から使われている本物の鐘っぽい。すまん、写真撮るのがヘタクソすぎて、影で鐘が真っ黒になっちゃってるな。
この鐘は現在、8時・12時・日の入り時(日没)の1日3回が予告なく自動的に鳴るようになっているとのこと。許可なく勝手に鐘を鳴らすのはダメよ。
あと、鐘が鳴っているときは危ないので近づかないように・・・・・・との注意書きもありました。
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一般に時計が普及してない江戸時代は、こういった時報鐘からの鐘の音で時刻を把握していたってわけですな。