ここは大阪府大阪市西成区の玉出という地域。生根神社(いくねじんじゃ)です。
世の中には珍しい塚が数々存在しますが、ここには西成区玉出町の人々に愛されるカボチャの石塚があり、祀られています。それが「こつま南瓜塚」です。
かつての玉出町である勝間(こつま)村の特産が「こつまなんきん」というカボチャだったそうな。
(撮影日 2019年2月)
勝間村を飢饉から救ったカボチャ『こつまなんきん』
生根神社の拝殿。こつま南瓜塚があるのは、ちょうどこの拝殿の正面です。
こつま南瓜塚
こつま南瓜塚(こつまなんきんづか)。昔、西成区玉出町は勝間村(こつまむら)と呼ばれていたらしく、こつま南瓜は勝間村の特産カボチャだったそうな。あるとき、村が飢饉になってしまい、大切に保存していたこつま南瓜を食べて飢えを凌いだため、こつま南瓜が奉られているってことらしい。
こつま南瓜塚をお参りした後は、撫でるといいらしいよ。これで平穏無事・無病息災を願うみたいだ。
よく見ると、石塚にはこつま南瓜の絵が彫られているね。みんなカボチャの部分を撫でてあげよう。
冬至は生根神社で『こつま南瓜祭』がある。
生根神社ちかくの公園の掲示板に『こつま南瓜祭』のポスターが貼られていました。冬至に生根神社で開催されるっぽいね。当日カボチャを持参した人は、カボチャに斎火(きよめび)お祓いを受けてくれって書いてる。
玉出本通商店街に『こつま南瓜の絵画』が展示されてた。
生根神社から徒歩10秒くらいのところに玉出本通商店街っていう下町情緒溢れるレトロな商店街があります。激安スーパー玉出発祥の商店街ですね。
そんな玉出本通商店街の片隅に少し寂れた雰囲気の細い路地が北側にあるのですが、ここのシャッターには地元の学生が描いたっぽい『こつま南瓜の絵画』が展示されていました。
みんな絵上手い。絵の横には五七五の俳句がそえられている。
こつまなんきんは今ではあまり生産されていないらしいので、食べたことのある人って少ないのでしょう。僕も食べたことないし、そもそも生根神社の南瓜塚で初めて存在を知ったくらいだ。いつか食べてみたいものです。
こつまなんきん・・・玉出町の人々に愛されるカボチャでした。