ここは大阪府大阪市此花区にある正蓮寺川公園(しょうれんじがわこうえん)です。
此花区と福島区の境界を横断するように伸びる公園なのですが、もともとは河川だったところを整備し造られています。平成29年に一部が完成したばかりらしく、わりと新しめの公園ですが、桜が植樹されているので大阪市の新しい桜の名所としても期待できるし、なにより広々としているのでかなり良い雰囲気の公園でした。
そんな正蓮寺川公園には、世界一長いペーパーハンドチェーンなるものがありました。
(撮影日 2021年10月)
正蓮寺川公園を歩いてみた
まだ一部しか完成していない公園とはいえ、正蓮寺川公園は元々は川だったところを整備した公園なのでかなり広いです。出入口は複数あるのですが、上の写真はそのひとつ。
かつての堤防をバッサリと切断し、公園の出入口になったようですね。
今昔マップon the webで100年以上前のこの公園を確認してみると、どうやらここは複数の川の合流点(分岐点?)だったらしく、川の中央には鼠島という巨大な中洲のような島があったように見受けられます。
↑昔はこんなかんじだったのだと思います。
そんなわけで、さっそく公園内を歩いてみよう。
めっちゃ広い舗装路になってますが、公園内は一般車両は通れないので安全です。両サイドが堤防なので、まるで川の上を歩いているみたいでちょいと不思議な感覚や。
堤防にはスケートボード禁止の貼り紙あった。オリンピックの活躍でスケボーは流行ってきてるね。しかし騒音&事故が多い競技なので、この公園ではなく、ちゃんとした練習場で楽しもうぜ!
船の遊具。
運動器具もある。
ちなみにこのあたりに植えられている木はほとんどが桜なので、春になると綺麗なんです。というのも実は以前、春ごろにこの近くを訪れた時に写真を撮ったことがあるのですよ。
↑春ごろに撮った正蓮寺川公園の桜
このときは時間がなかったので公園内をじっくりと散策・撮影することができなかった。桜は植樹されたばかりのようなのでまだまだ若い。しかし数年後には、この公園が桜の名所として有名になっている可能性は非常に高いことでしょう。
看板が目にとまった。元は河川だっただけに、雨水の貯留・排水が得意な公園のようです。
そして公園の地下には高速道路があるらしく、この扉は高速道路の非常用階段と思われます。
世界一長いペーパーハンドチェーン
とぼとぼと歩いてると、堤防に大きな絵が描かれているのを見つけた。
どうやらこの絵はペーパーハンドチェーンと呼ばれるもので、此花区民の方々の「想いや自己の目標など」を書き込んでいるようです。平成31年3月に世界記録を達成したとある。世界一長いペーパーハンドチェーンというわけやな。
手形の中に個々のメッセージが書いていて、それが20~30mくらいかな?
反対側の堤防にもあった。かなりの数の手形があるので、しっかり探せば面白いメッセージとかもありそう。
正蓮寺川の歴史など
使われなくなった堤防の階段。こういった無用の長物は超芸術トマソンと言う。
超芸術トマソン階段の横には3枚の説明看板がった。どうやら正蓮寺川の歴史と、公園となった経緯が書かれているようだ。
昔の正蓮寺川
昭和39年のこの場所の写真のようです。
昭和25年頃まではキレイな川だったけど、その後の高度経済成長期で汚い川になったらしいです。
↑昭和61年当初の正蓮寺川総合整備事業のイメージ
その後、汚い川になった正蓮寺川を整備することになったようです。環境汚染や地域の利便性に配慮した結果、下水機能やトンネルで覆われた高速道路をつくることとなったようです。
↑平成14年に計画変更された正蓮寺川総合整備事業のイメージ
最終的には正蓮寺川公園は長さ2.6km、面積18.8ヘクタールの甲子園球場5つ分の広さになるようです。冒頭でちょろっと言いましたが、2021年現在では、まだこの公園は一部しか完成していないのです。
現時点で完成している部分の端部までやってきました。
どうやらこの先のバリケードで封鎖されているところもいずれは公園として整備されていくっぽいのです。巨大な河川を公園にしてしまうという大規模な計画ですが、いかんせん都会は公園が少ないのでこういう場所があってもよいでしょう。完成が楽しみです。