ここは大阪府堺市堺区鉄砲町(てっぽうちょう)にあるイオンモールです。
実はこのイオンモールが建ってる土地・・・・・・以前はダイセルっていう会社の堺工場だったという。ちなみにダイセルとは、セルロイドっていう合成樹脂の化学品メーカー。
残念ながら、ここにあったダイセル堺工場は、1982年(昭和57年)に大規模な爆発事故を起こしてしまい、その後、わけあって撤去、跡地はご覧の通りイオンモールとなった。しかし、当時のダイセル堺工場の赤レンガ造りの建物は現在でも保存されており、現役の店舗として活躍しておりました。
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・・・・・・あと、ダイセルとはまったく微塵も関係ない話なのですが、さいきん、この近くを探訪したときに昔の超古いタバコ自販機を発見したという、わりとどうでもいい話。
(撮影日 レンガ建物の記事 2019年2月)
(撮影日 タバコ自販機の記事 2020年8月)
イオンモールの片隅に残るレンガ造りの建物(堺鉄砲町赤レンガ館)
というわけでイオンモール鉄砲町店の東側です。ちょうど七道駅(しちどうえき)のすぐそこ。
これがダイセル時代からここにあるというレンガ造りの建物。かなり綺麗に保存されてます。
ちなみにこれは2019年2月に撮影したのですが、このときには既にレストランに変身していた。どうやらレンガ建物は現役で頑張ってくれているようです。イタリア料理のレストランっぽかったので、レンガの外観と非常によくマッチしている。
建物の玄関のところに説明看板があった。
ここ、現在では堺鉄砲町赤レンガ館と呼ばれているようです。耐震改修を経て、2016年に生まれ変わったとのこと。
「堺セルロイド株式会社の工場創設時に、当時の工場建築の大家である茂庄五郎の設計により建造された」と記されている。右側には茂 庄五郎(しげ しょうごろう)さんの写真もあるね。この人がこの赤レンガ館を設計したんだってよ。
ちなみに「堺セルロイド」というのはダイセルの昔の社名のようなものです。
また、「同社発祥の地である堺工場が阪神高速大和川線の事業化により2008年に廃止となり、工場施設の解体・撤去を決定しましたが、地域住民や建築家の方々から強い要望があり、セルロイドの国産化に奮闘した当時を偲ぶモニュメントとして保存することとしました」とある。どうやらダイセル堺工場がなくなった理由は高速道路(阪神高速大和川線)の事業化によるものらしい。
昔のダイセル堺工場の全景写真もある。右上には1912年(明治45年)の赤レンガ館と、右下には1981年(昭和56年)の赤レンガ館の写真。つまり築100年以上ということ。
右下の1981年の写真は、ちょうど爆発事故を起こす1年前の写真ということですね。ちなみにダイセル堺工場の爆発事故というのは、1982年(昭和57年)8月に起きた、小爆発と大爆発の2回の事故のこと。8月20日に起きた小爆発(1次爆発)事故の対応中、翌日21日に大爆発(2次爆発)が起きてしまったとのこと。
現在でもネット上で災害事例分析なるものが閲覧可能。爆風が凄まじく、最遠方で1.4km先の窓ガラスが破損したと記載されていた。この周辺に住んでいる大人の方なら、大抵この爆発事故は知っていると思うぞ。ちなみに僕の知人に、この事故での爆風で家の窓ガラスが割れたという人がいたが、その人いわく「窓ガラス代を弁償してもらえなかったのが腹立った」とのこと。もしかしたら実際は1.4kmよりももっと広範囲に爆風が猛威を振るっていたのかもしれない・・・。
また、非常に残念なことですが死者も数名出てしまったようです。この事故で犠牲となられた方々のご冥福をお祈りします。
昔の超古いタバコ自販機を見つけた話
たばこ自動販売機
いきなり話は変わり、2020年8月・・・・・・さっきのイオンモール鉄砲町店から数百メートル離れた住宅街で、昔の超古いタバコ自販機を見つけた。もちろん壊れてますがね。
元タバコ屋さんらしき家屋にめり込んでる。ほぼ木製の自販機。
マイルドセブンっていうタバコが230円とかで売ってる。高いヤツでも240円。そういや今ってタバコ500円くらいだっけ。また値上げとかするのかな。
自販機の右上には「一度に1270円まで入れられます」とか書いてる。なぜに1270円なのか・・・・・・。謎や。