某日、大阪府堺市堺区にある七道西町れんぎょう公園にやってきました。
この公園がある七道西町(しちどうにしまち)という地域は、昔は大きな織物工場があったということで、いまでもその工場跡のレンガが街中に少しだけ残っています。
この七道西町れんぎょう公園にも、その織物工場の遺構があります。
(撮影日 2020年8月)
七道西町れんぎょう公園 織物工場跡のレンガ門
七道西町れんぎょう公園
公園の入口にある門。もともと織物工場だったもので、大阪織物という企業だった。
門の上部にはRENGYO KOENという金属の文字が取り付けられている。ながい年月が経過しているためか、金属文字は錆び付いている。このレンガ門は1907年(明治40年)に建立されたとのこと。
門を裏側から撮影。
レンガ門の柱には長方形の窪みがある。
あちこちに白いラクガキが書かれている。
れんぎょう公園は小さな公園。お隣がマンションだったけど、この日が暑すぎるのか誰も遊んでなかった。
公園の片隅にもレンガがある。
洗面台かな?
これは公園になってから新しく造られたものなのだろうか。それとも工場時代から既にあったものなのか・・・・・・そのあたりのことは分からない。
洗面台?を裏側から撮影。
この公園に残っている遺構は、わりとキレイなレンガばかりだったので、もしかしたら公園を整備時とかに一部修復されたのかもしれない。
街中に残る織物工場跡のレンガ壁と、お稲荷様
れんぎょう公園のお隣には、このような大きなレンガの壁が残っている。
ちなみにこの壁の内側には酒屋さんが店をかまえている。
こちらの壁も織物工場の遺構なのですが、れんぎょう公園のものとは違ってかなり劣化している。
ズーム。
公園から北へ数十メートル進んだ場所にある駐車場にもレンガの壁が残ってた。もともとはかなり大きな工場だったみたい。
駐車場の裏手のほうには、お稲荷様が。
祠は手入れされているが、囲いのほうがけっこう劣化している。
このお稲荷様、住宅で囲まれている立地のため、ぜんぜん目立たない場所にある。参拝する人も少ないことだろう。
七道西町の東側にある並松町の街並み。小さな工場が立ち並ぶ。
そのまま北のほうへ行き、大和川(やまとがわ)までやってきた。
七道西町・・・・・・かつて堺区のこの地域一帯はレンガ造りの建築物が多く存在していたため、今回の工場跡以外にも歴史あるレンガ造りの建築物が現在でもわずかに残っている。当記事では触れていませんが、じつは金属製造業を中心とした中小企業の工場などが多くあり、近年では隣町の鉄炮町(てっぽうちょう)で大型商業施設のイオンモールも開業した。そのイオンモールの片隅にも、昔、大規模な爆発事故を起こしてしまったダイセル旧堺工場(旧・堺セルロイド)のレンガ造りの建物が保存されている。ここは、そんな産業遺産が多く残る稀有な町なんです。