ここは大阪府堺市西区。南海本線石津川駅から徒歩数分の商店街の一角。
ここには横向きに寝ている横寝地蔵尊(よこねじぞうそん)と呼ばれ、地元の方々に大切にされているお地蔵様があるのです。その横たわった姿からこけ地蔵・寝たきり地蔵とも呼ばれているらしい。
少し珍しいお地蔵様ですが、お参りしてきました。
(撮影日 2019年2月)
横寝地蔵尊(こけ地蔵)の詳細
横寝地蔵尊
赤い布がかけられているところに横寝地蔵さまはいます。地元の方々に大切に非常に大切にされているので、とてもキレイです。僕は何度かここへ訪れたことがあるのですが、ご年配の方々を中心にお参りしにきている方をいつも見ますね。
ちょうどお堂の壁に横根地蔵尊についての詳細が書いていました。読んでみましょう。
横寝(よこね)地蔵尊
この地蔵尊は元々石津川の川向に祀られていたものを昭和の初めに現在地に移したといわれており、幕末ごろの版木には枝ぶりのよい松の根元に、いまあるものと同じ家形の厨子に納まって安置されている様子が描かれている。
現在石仏の周囲の石造の手水鉢、花入にそれぞれ安政4年(1857)・文久3年(1863)の年号があることから、江戸時代後期に本来は如来として作られたものの、横倒しになったその姿から庶民にとっては最も身近な「横寝地蔵」「こけ地蔵」として村の人々に信仰され、幕末に数多くの人々の喜捨によって厨子・供養具などが整備されたものと思われる。
現在でも眼病(地蔵尊の供えた水で目を洗うと眼病が治る)・水難(昔、漁師の網にかかったものを引き上げたとの伝説がある)などの信仰をあつめている本地蔵尊は、下石津村(慶安3年(1650)に石津村が上下二村に分村)の江戸後期~幕末期の歴史と信仰のあり方を考える上で欠かすことができない。
・横寝地蔵尊(こけ地蔵・寝たきり地蔵)
石造 総高:約91cm 幅(最大):41.5cm
奥行(最大):24cm 仏像部分像高:約37.5cm 花崗岩製
石造 総高115.8cm 幅:135.0cm
奥行:63.5cm 花崗岩製
平成二十七年十月
(※上記、下線部は横寝地蔵尊の看板の内容です)
看板の説明を読む限り、眼病や水難除けの信仰をあつめてるみたいです。このあたりは港町だからいいね。
横寝地蔵さまのお姿を拝見
この赤い布をめくればお姿を拝見できます。
ゆっくりめくってみました。
すごく小さなお地蔵さまが横たわっているね。さっきの看板にも全身の写真が載っているが、せっかくなので、なまのお姿を拝見したいよね。
看板に載っている写真。なかなか珍しいお姿のお地蔵さまでした。