シマのブログ

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あいりん総合センター(西成労働福祉センター)が老朽化で建て替え閉鎖。内部の様子を見に中へ入る【大阪府大阪市西成区】

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ここは大阪府大阪市西成区。この要塞のようなデカい建物は、新今宮駅の南側スグにある『あいりん総合センター』という施設。西成労働福祉センターやら、あいりん労働公共職業安定所などなど難しい呼び方の施設が多々入ってますが、病院とハローワークが合体したような施設という認識でいいと思う。

実はこのあいりん総合センターが老朽化やら耐震問題やらで、2019年3月31日をもって閉鎖するらしい。建物すべてではないだろうけど、建て替えを行うみたいです。なかなか古くて歴史ある建物ですので、最後に内部の様子を見たくて中へ入ってみました。(1階と2階のみ)

(訪問日 2019年3月)

 

1階 雑談をする日雇い労働者の方々と仮移転先

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あいりん総合センターの1階の壁にはいたるところに貼り紙がしていた。施設の仮移転についての貼り紙です。ここで暮らす日雇い労働者の方々にとってはセンターの建て替えってのは数十年に一度の歴史的イベントなのでしょう。それなりに反対する方々もいるみたいで「移転反対!」ってかんじのポスターも見かけました。

 

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センターの西側の風景。この奥では労働仲間と雑談をしている方々が集まっていました。とはいえ、ちょうどこの日はほとんどの人があいりん地区(別名:釜ヶ崎)の清掃に出向いていたので、いつもよりは人は少ないみたい。

センター建て替えに伴い、仮移転施設が用意されているのですが、それがすぐ隣(南海高野線の高架下)にあった。

 

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おそらく西成労働福祉センターの仮移転先がここらしい。ピッカピカの新築・・・茶色い壁がオサレな外観。日雇い労働のシステムはよくわからんが、ここで仕事を受けたりするのだろうね。

 

1階 閉業した売店と階段の貼り紙

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あいりん総合センターの北側・・・いわゆる玄関口には売店があった。まあ閉業してますがね。いつまで営業を続けていたのか気になる。そして今更ですが、なんだか建物全体が薄黒いよね。シャッターとかすげぇ汚れてる。

 

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売店の横に階段があったので行ってみることに。

 

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階段の柱にはまたもや貼り紙が。「あいりん労働公共職業安定所は平成31年3月11日に仮移転に移転しました!」という。移転先はさきほどお見せした、隣の高架下にある茶色い施設です。どうやら「あいりん労働公共職業安定所」と「西成労働福祉センター」の2か所あるみたいです。

 

 

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そこらじゅう貼り紙だらけ。あたり一面、むき出しの配管や薄汚れたコンクリートというのが要塞っぽくてそそる。

というわけで2階へ。

 

2階 フェンス窓と給水機

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なんだか2階も1階と同じような間取りになっていた。大広間があるだけというシンプルイズベスト。

 

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便所があった。便所よこは堅牢なフェンスの窓という風通し満点の造り。

 

 

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便所の正面にはウォータークーラー。まさに業務用ってかんじのメカメカしいタイプですが、けっこうキレイに使われているご様子。

 

 

2階 日雇労働窓口とアブレ手当の説明看板

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冒頭でも言いましたが、あいりん総合センターは病院とハローワークが合体したような施設。西成労働福祉センターとか、あいりん労働公共職業安定所などとも呼ばれているだけあって、日雇い労働に関する説明が掲示板に書かれていました。

 

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どうやらここは窓口にもなっているみたい。もう完全に閉じられているね。窓口上部の掲示板にはアブレ手当(日雇労働求職者給付金)なる給付金制度の説明も。

 

 

2階 睡眠をとる労働者の方々

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1階と2階・・・どちらも老朽化しているし、なにより汚れがヤバいね。いちおうセンターの職員の方が掃除をしていましたが、やはり人手が足りないのだろうね。

 

 

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謎の巨大な穴があった。たぶん換気口かなにかかな。ちょっとよくわからん。

 

 

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1階と同様にここらへんにも売店や食堂があったのでしょうか。大広間の端のほうには複数の売店跡が見受けられた。

 

 

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2階の奥のほうの光景。1階と2階で一番違うところはなにかというと、労働者の方々の過ごし方です。1階ではけっこう雑談したり、求人票を眺めていたりと、それなりに活発に行動している方々が多かった。しかし2階ではほとんどの方々が睡眠をとっていましたね。日雇いにアブレたのか、それとも仕事から帰ってきてお疲れモードなのか・・・。

まぁどちらにせよ、睡眠中に足音たてちゃってごめんね。

 

 

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とても静かな空間。ここで多くの時間を過ごしてきた方もいるだろうが、老朽化とあっちゃ、閉鎖も仕方がないのかもしれんね。まぁこのセンターも、いずれ新しい姿となって再び活躍してくれることでしょう。労働者の方々も新天地への旅立ちだと思って、承諾するしかないのだろうな。

 

 

再び1階へ 求人票を見てみる

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よく見ると、壁のあちこちにヒビ割れを補修したような痕跡がある。白く塗りなおされた痕とか。金属類の錆びもなかなかのもんです。

 

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手すりだけはキレイやな。錆びにくいステンレスかな。

とりあえず2階へ来たときとは別の階段から1階へ戻ることに。

 

 

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1階は暗い・・・。すぐ近くに求人票が貼られている一画があった。

ハローワークといえば求人票専用のパソコンルームがあるようなのをイメージする人が多いと思うけど、この職業安定所は紙の求人票だった。いや、もしかしたら僕が見落としているだけでパソコンもあるのかもしれんけどな。

 

 

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宿舎付き(宿舎費総額3000円)・雇用期間20日・賃金11000円(日額)・8:00~17:00(実働8時間)・休日週1日。

このご時世にしては、まあまあ待遇いいような気がする。

まあしかし、日本企業の求人票の情報はアテにならんからあまり真に受けないほうがいいのかもしれんがね。ブラック企業多いから。実際に働かないと実態はわからんのよ。

まぁでも20日とかの短期間なら過酷すぎる仕事でも乗り切れるし、無理なら手軽に辞められるっていうスタンスでいれるのが強みですね。

 

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・・・というわけで1階と2階のほんの一部だけでしたが、西成あいりん総合センターの内部の様子と老朽化具合でした。今後どのように建て替わるのかが楽しみな反面、少し寂しい感じもしますね。いい方向へすすむことを期待しています。

 

『西成あいりん総合センター(西成労働福祉センター)』の場所

https://goo.gl/maps/5mwJXr4SL6t